ジョージアワインとは
地理と気候
ジョージアは、アジアとヨーロッパの交差点に位置し、南をトルコやアルメニア、アゼルバイジャン、北をロシアと接しています。面積は北海道より少し小さいくらいで、標高5000m超のコーカサス山脈や東西を分けるリヒ山脈が走るなど、国土の80%が山岳地帯です。山からは多くの川が流れ、ミネラル豊富な水がワインの栄養分となっています。西部には黒海へと注ぐリオニ川、東部にはカスピ海へ向かうクラ川が流れています。気候は多様で大半はコーカサス山脈が北からの冷気をさえぎってくれるため温暖ですが、西部にあたる黒海沿岸は湿度が高く、首都トビリシがある東部は乾燥しています。
ワイン産地
多様な気候は地域ごとにユニークなブドウを育んでいます。主要なワイン産地は東部のカヘティ地方で、国内ブドウ栽培面積の70%以上、収穫量の93%を占めています。カヘティ地方は温暖で乾燥しており年間降水量は南仏と同じくらいです。西部ではイメレティ地方が主要な産地です。黒海に近い湿潤な地域から山地の冷涼な地域まで多様な環境が様々なワインを生み出しています。
ジョージア全体では、500種類以上の土着品種があり、これは世界のブドウ品種の約6分の1に相当します。現在商業的に栽培されているのは45種と言われています。代表的なブドウ品種はルカツィテリ(白)とサペラヴィ(赤)です。
また、原産地呼称保護(PDO)銘柄ワインは18種類あります。当店では、ツィナンダリ、ムクザニ、キンズマラウリ、フヴァンチカラを揃えています。
ワインの歴史
ジョージアのワインは8000年の歴史があり、ワイン発祥の地と考えられています。南東部の遺跡から発掘された土器の中にワインを醸造した痕跡が残っているのが発見されたためです。
今日に至るまで土器を用いたワインの醸造法は受け継がれています。土器はクヴェヴリと呼ばれ、クヴェヴリを用いたワイン製法は2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。
ジョージアの人たちはワイン発祥の地であることを誇りに思っています。首都トビリシを見下ろすマザー・ジョージア像は、片手に剣、もう片方の手にワインカップを持っていますし、街のいたるところにワインの意匠をあしらわれています。